ロスカットは一定以上の損失を防ぐための制度ですが、相場急変時にロスカットが発生すると、流動性の低下等により、ロスカットの執行から完了までに時間を要したり、ロスカット判定時に比べて大きく乖離した価格で約定する場合があります。その結果、預託した証拠金を超えて損失が生じることがありますので、相場の急変要因を把握し、リスクコントロールを行う必要があります。

相場急変の要因

  • 国内外の政治、経済情勢の変化(例:金融政策の発表、経済指標の発表)
  • テロ、戦争、自然災害等の発生
  • 市場の流動性が低下している状態(主要国の休日・祝日、市場のクローズ間際、週初や早朝時など)で上記の事象が発生

相場の急変がロスカットに与える影響

  • 売気配値と買気配値の差であるスプレッドが急拡大する
  • ロスカット判定後、約定までに時間を要し、ロスカット判定価格と大幅に乖離した価格で約定する
  • マーケットメイカーによる価格提示が行われず、直前のロスカット判定価格と大幅に乖離したロスカット判定価格になる

※流動性の低下により、売気配値と買気配値の一方または両方がマーケットメイカーから提示されないことがあります。その場合は、直近約定価格がロスカット判定価格となり、当日の約定がない場合には、前日清算値がロスカット判定価格となります。

【相場急変の例 ・ くりっく365 トルコリラ/円 日足チャート(約定値)】


相場急変のロスカット例

2019年8月26日(月)のトルコリラ/円の値動きを参考に説明いたします。
同年8月23日(金)に100万円の資金で、トルコリラ/円を18.40円で50枚の買建玉をした場合を例にロスカットの計算例を見てみましょう。

◎モデルケース(個人口座)

レバレッジコース 最大レバレッジ25倍
⇒ レバレッジコースはお客さまご自身で変更可能(個人口座のみ)
証拠金基準額
トルコリラ/円
1枚あたり:7,600円
⇒ トルコリラ/円の1枚あたりの取引単位:10,000トルコリラ
手数料 1,100円
⇒ アドバイスコース1枚あたり税込・片道手数料
ロスカット基準値 50%
⇒ お客さまご自身で50~180%の間で変更可能(個人口座のみ)
スワップポイント【SP】
トルコリラ/円
1日あたり:80円
⇒ 実際のSPは価格や金利水準等によって日々変動します
証拠金預託額
【当初資金】
1,000,000円

※上記の各水準の価格は、上段についてはスワップポイント未考慮の価格、下段の括弧書き部分については、1枚あたり80円のスワップポイントを受け取った場合の価格となります。
※日々のスワップポイントの受払いによって、各水準は変動します。
※毎週変更される証拠金基準額によって、各水準は変動します。
※上記は、ロスカット基準値を50%に設定した場合となります。

①買約定⇒8月23日(金)にトルコリラ/円50枚を18.40円で買建玉した直後の状態。
評価レート:18.40円

有効証拠金額 1,000,000円【証拠金預託額】-1,100円【新規手数料】×50枚=945,000円
必要証拠金額 7,600円【1枚あたりの証拠金基準額】×50枚=380,000円
有効比率 945,000円【有効証拠金額】÷380,000円【必要証拠金額】×100=248.68%

②取引時間終了⇒8月23日(金)の取引が終了。
清算値:18.24円

証拠金預託額 1,000,000円-55,000円(※)=945,000円
※手数料が取引の翌営業日に差し引かれます
評価損益相当額 (18.24円【清算値】-18.40円【買建値】)×10,000【取引単位】×50枚=-80,000円
SP相当額 80円【1枚あたりのSP】×50枚=4,000円
有効証拠金額 945,000円【証拠金預託額】-80,000円【評価損益相当額】+4,000円【SP相当額】=869,000円
有効比率 869,000円【有効証拠金額】÷380,000円【必要証拠金額】×100=228.68%

③取引が行われない週末において、トランプ米大統領により中国に対する報復措置が発表され、リスク回避姿勢が高まっていた状態で8月26日(月)の取引開始。
始値18.15円から、安値16.06円まで急落。

 

④8月26日(月)7時26分にロスカット判定。
ロスカット判定価格:16.79円

評価損益相当額 (16.79円【ロスカット判定価格】-18.40円【買建値】)×10,000【取引単位】×50枚=-805,000円
SP相当額 80円【1枚あたりのSP】×50枚=4,000円
有効証拠金額 945,000円【証拠金預託額】-805,000円【評価損益相当額】+4,000円【SP相当額】=144,000円
有効比率 144,000円【有効証拠金額】÷380,000円【必要証拠金額】×100=37.89%

⑤有効比率がロスカット基準値の50%を下回ったため、ロスカット判定され決済注文が発注。
ロスカット約定価格:16.06円

決済損益予定額 (16.06円【売約定値】-18.40【買約定値】)×10,000【取引単位】×50枚+80【1枚あたりのSP】×50枚=-1,166,000円
有効証拠金額 945,000円【証拠金預託額】-1,166,000円【決済損益予定額】-1,100円【決済時手数料】×50枚=-276,000円

上記の例のように、証拠金として預託した金額を上回る損失が発生する可能性があります。 預託した証拠金を上回った損失については、速やかに入金いただく必要があります。

リスクを上手くコントロールすることで、相場急変時等の損失を軽減できる場合もあります。詳しくは、以下でご確認ください。